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市民公開講座 家庭と仕事を両立させたいあなたのための高齢出産時代の女性のからだの話

市民公開講座 ~家庭と仕事を両立したいあなたのための~「知っておきたい高齢出産時代の女性のからだの話」が徳島大学産科婦人科、徳島産科婦人科学会主催、徳島新聞社、徳島大学AWAポートセンター等が共催で、平成25年3月23日に、徳島市のあわぎんホールで200名の参加者を得て、開催されました。

 第1部では、慶応義塾大学医学部産婦人科の吉村泰典教授が「女性のライフサイクルと不妊治療」と題してご講演され、「女性には、妊娠・出産する適齢期(25~35歳の間)があり、出産を希望している人は、自身の出産適齢期を逃さないことが大切。そのためにも、妊娠・出産・育児とキャリア形成の両立ができるような社会環境の整備が必要。」とお話されました。

また、安達知子愛育病院産婦人科部長は、「若い時代の妊娠・子育てはキャリアアップを推進する」と題して、「先進国を対象にした調査では、女子の労働力率の高い国は出生率も高い。日本でも、安心して妊娠・子育てを経験しながら、継続して就業し、キャリアアップを推進するためには①女性自身がキャリア継続への高いモチベーションを持つ②夫や職場、社会の意識改革③家庭、職場、自治体や国の支援など様々な環境整備が求められる。」とお話されました。

 第2部では、「高齢出産時代の女性のからだとキャリア形成」と題して、パネルディスカッションが開催されました。コーディネーターを徳島産科婦人科学会会長・徳島大学HBS研究部産科婦人科学分野教授 苛原 稔先生と(前)徳島大学AWAサポートセンター長 本仲純子先生が務められ、本仲先生が先駆けて、徳島大学の女性研究者が妊娠・出産・育児とキャリア形成の両立ができるよう、現在、取り組んでいる支援策やパネルディスカッションで発表される先生方が掲載された、徳島大学女性研究者ロールモデル集を紹介されました。

 パネルディスカッションでは、徳島大学産科婦人科助教の吉田加奈子先生、河野美香レディースクリニック院長 河野美香先生、徳島大学保健管理センター准教授 井崎ゆみ子先生がそれぞれのお立場から、子宮頸がんや性感染症、ストレス対処法などについてパネル発表され、その後、講演者を交えて、不妊治療や仕事と出産・子育ての両立などについてディスカッションされました。最後に、吉村教授から、「日本は2055年には、総人口が9千万人、生まれる子どもは50万人を切ることが予想され、これでは国が存続できない。周産期医療の受益者は、明日の日本だと考える。男女を問わず、社会全体で意識改革をしなければ、少子化は乗り切れない。女性が仕事をしながら、安心して子どもを産み育てられる社会環境の整備に取り組んでいかなければならない。」とお話されました。

 苛原教授から「日本は晩婚化とともに高齢妊娠・出産が増加し、その結果、医療の介入が必要となるようなトラブルが発生している。女性の中には、高齢妊娠・出産の危険性について十分理解できていない人がいるのも現状だ。一方で、20歳後半から30歳半は仕事でのキャリアを積む時期と重なっており、その板挟みで結婚や妊娠を躊躇したり、あきらめたりする女性が増えている。今回の市民公開講座を通じて、妊娠、分娩、不妊治療、その他の病気などの正しい知識を知ってもらい、今後、どのようにご自身のキャリア形成を進めていくか本講座を役立てていただきたい。」とコメントがあり、盛会裏に終了いたしました。

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